2024年10月27日の礼拝メッセージの要約です。説教者:倉嶋新
マタイの福音書9章14節~17節 「新しい革袋」
1. 断食について
ユダヤでは、旧約の時代から年に1回「贖罪日」という日に断食を行うように定めていました。イエスの時代には年4回になっていました。他にも、人が亡くなった時、罪を悔い改める時、嘆きや祈りをささげる時にも断食は行われました。パリサイ人たちはさらに週2回の断食をしていました。断食は正しい行為であり、それをするならば祈りが聞かれ、救われると信じられていました。イエスは見せかけの断食を退けられましたが、断食そのものを否定したわけではありません。ここでバプテスマのヨハネの弟子たちは、イエスに断食について尋ねました。
2. ヨハネの弟子たち
それは、イエスと弟子たちが、断食はせずに罪人たちと食事をしていたことへの疑問からでした。この問いかけに、イエスは次のように答えています。「花婿に付き添う友人たちは、花婿が一緒にいる間、悲しむことができるでしょうか。」つまり、自分がいる今は婚礼の時であり、喜びの時であると語ったのです。このような話をした後に、イエスは「新しいぶどう酒は新しい皮袋に」という話をされました。バプテスマのヨハネは、救い主が来る前の備えをするようにと教え、人々に悔い改めを迫りました。同じようにヨハネの弟子たちは、まだ「救いの時の前」だと思っていたのです。
3. 新しい皮袋
このような時にイエスは登場しました。彼らにイエスは新しいぶどう酒と新しい皮袋の話をします。新しいぶどう酒は、イエス自身とその教えを指しています。あなたがは新しい皮袋にならなくてはいけないとイエスは教えました。ここで語られている「新しさ」とは何でしょうか。それは、第一に「花婿であるイエスの時代が来た」そのことに気が付いているということです。神の救いは到来したのです。キリストによって私たちは贖われ、罪の赦しは与えられました。イエスのゆえに、私たちは救われるために正しい行いをする必要はありません。あなたは贖われ、罪赦され、神の子とされた、その新たな出発点が与えられるのです。イエスを受け入れる新しい皮袋、それは、キリストを信じるという信仰なのです。
Comments