2024年9月29日の礼拝メッセージの要約です。説教者:倉嶋新
マタイの福音書8章28節~34節 「贖いの主」
1. 向こう側の地
向こう岸へとイエスと弟子たちはつきました。そこは「ガダラ人の地」でした。この地は異邦人の住む場所でした。あの嵐を乗り越えてたどり着いた場所が、この地だったのです。そこで彼らを迎えたのは悪霊につかれた二人の人でした。彼らはひどく狂暴であったようです。行く道をふさぎイエスに「神の子よ」と叫びます。それは、この福音書における最初の「神の子」という告白でした。
2. 豚の群れ
彼らはイエスにあることを懇願します。「私たちを追い出そうとされるのでしたら、豚の群れの中に送ってください」と願ったのです。イエスは悪霊たちに「行け」と命じられました。すると悪霊は豚に入り、豚の群れは崖を下り、湖になだれ込み、そしておぼれて死にました。イエスは誰の手にも負えない悪霊の支配から彼らを解放しました。この出来事はイエスの救いを先取りしています。イエスはすべての人を罪から自由にする方であることがここに示されています。ここでも悪霊(罪)からの解放には代償が必要であることが分かります。ここでは豚の群れのいのちが差し出されています。
3. いのちの代償
イエスは神の子である方なのに、汚れた地に住む私たちのところへと来て下さいました。そこで私たちと出会ってくださり、すべての罪を背負われ、その代償となるべく、あの豚と同様に、十字架でご自分のいのちをささげられたのです。それはイザヤ書53 章の苦難のしもべの姿そのものです。私たちの誰もが癒されぬ病を負っています。この二人の悪霊につかれた人々は、私たちの姿であり、豚の大群は数々の罪の象徴であると言えるでしょう。その罪のすべてを主イエスは背負われました。神の愛ゆえに、あなたのいのちの身代わりとしてイエスを与えてくださったのです。
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